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2021年11月18日

痩せても痩せても足りない、拒食症とは

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摂食障害の中でも「痩せに執着し極端な食事制限や過度な運動を止められない」拒食症。今回は、拒食についての記事です。

そもそも拒食症って?

拒食症とは、正式には神経無不振症(AN: anorexia nervosa)といわれます。発症は10〜20代に多いとされており、近年はSNSの普及等により若年化が問題視されています。

体重・体型の認知が歪んでいて、実際はやせているのに太っていると感じ、少しでも体重が増えると際限なく増えると考えます。自己評価に対する体重・体型の過剰な影響があります。低体重の深刻さを否認し、活発に動きまわり、周囲が食事や休養を勧めても従いません。上記特徴に加えて「期待される体重の85%以下の体重」かつ「無月経」の場合にANと診断します。

厚生労働省 e-ヘルスネット(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/information/heart/k-04-005.html)

上記の「期待される体重の85%以下の体重」についてですが、これはアメリカの基準であり、日本では「期待される体重の80%以下」と規定されています。

体重を落とすために始めたダイエットで達成感が得られ、体重を落とすことを止められなくなってしまうことが多くあります。しかし、ダイエットはきっかけにすぎず原因は、複数かつ複雑に絡み合っています。

多くの当事者は、自分が痩せていることについての深刻な危険性を認めません。また、痩せてないと自分には人間としての価値がないといった思いを抱くことも特徴的です。

制限型と排出型に分けられる拒食症

拒食症は、大きく「制限型」と「排出型」に分けられます。

制限型

拒食と思われる期間中、基本的に極端な食事制限や過度な運動が行われており、規則的にむちゃ食いや排出行動(自己誘発性嘔吐、または下剤、利尿剤、または浣腸の誤った使用)を行われています。

むちゃ食い/排出型

拒食と思われる期間中、極端な食事制限や過度な運動に加えて、規則的にむちゃ食いや排出行動(すなわち、自己誘発性嘔吐、または下剤、利尿剤、または浣腸の誤った使用)を行われています。むちゃ食い/排出型の拒食症と、過食症の違いは、BMI指数によって判断されます。

ダイエットの行き過ぎではなく、心の病

この病のきっかけの多くがダイエットであることから、ダイエットの行き過ぎや自分で食べないことを選んでると思われることもありますが、拒食症は心の病気です。減量や肥満恐怖、自己イメージの歪みは症状にすぎません。極端な食事ルールや過度な運動、他人への食事強要などの症状は、心の不安からくる本人が強迫的に行わればならない自己ルールです。

拒食症になる方の多くは、社会的不安を抱えています。そのしわ寄せ、ごまかし行為として過度な減量が起きていることが少なくありません。

痩せが進行すると、様々な合併症が生じます。また、心理的にも不安や強迫性が強まることがあります。周囲が早期に発見すること、教育の場で予防教育がなされることが今後の課題とされています。

何よりも太ることが怖くなり極端な行動に走ってしまう心理状態を想像し、拒食症の苦しみを少しでも理解しようと考えられる人が増えることを願います。そして、今拒食症に悩む方が自分ルールから解放される日が来ますように。拒食症の正しい認知が広まることが願います。


参考:
・厚生労働省e-ヘルスネット(https://www.e-healthnet.mhlw.go.jp/
・摂食障害 Wikipedia(https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%91%82%E9%A3%9F%E9%9A%9C%E5%AE%B3
・10代のためのもしかして摂食障害?と思ったときに読む本

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