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2021年12月8日

その情報はほんと?摂食障害のよくある誤解とは

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メディアには摂食障害に関する情報が数多存在します。摂食障害は未だに誤解や偏見が多く、当事者を混乱させることがあります。今回は、よくある摂食障害の誤解について解説していきます。

摂食障害は意思の問題である

周囲も当事者も多く抱いていまう誤解です。摂食行為を当事者の意思でコントロールできる問題だと思ってしまっては、治療から遠ざかるどころか自責の念から抑うつ状態を引き起こすこともあります。拒食症の当事者に「食べなさい」と食事を強要したり、過食症の当事者に「食べなければいいじゃん」と声がけすることは暴力的であることを知っておかなくてはなりません。

摂食行為は当事者の症状であり、コントロールすることができません。また、摂食行為以外にも恐怖や不安・強迫的なこだわりが多く見られることがあり、物事への捉え方が大きく歪んでしまうことがあります。病気と当事者自身の境界線を引くことが難しい時期もありますが、摂食障害が当事者の価値観や考え方にまで影響することがあるようです。

ここで大切なのは、当事者でコントロールができない症状であることを自他ともに理解することです。

摂食障害=痩せている

メディアで報道される摂食障害は拒食症患者であることが多いです。そのためか、社会的に認知されている摂食障害の当事者は極端に痩せているという誤解があります。これはメディアが作ってしまった罪です。

摂食障害の当事者は痩せているとは限りません。普通体重の女性が過食症に苦しんでいる場合もありますし、非嘔吐過食で体重が増加する当事者もいます。体重だけで摂食障害を語ることはできません。

摂食障害の当事者の多くが痩せに囚われていることは事実ですが、現実に痩せているかどうかは別問題だということです。裏を返せば、痩せているからといって必ずしも摂食障害だとは限りません。よく痩せた芸能人が摂食障害の疑いをかけられますが、あれは事実無根だといえます。

摂食障害は女性がなる病

これも大きな誤解です。近年だと男性の摂食障害当事者がメディアに出ることも増えたように感じますが、それでも女性がなる病として認識されることが多くあります。

確かに、女性の患者数が圧倒的に多いのは事実です。男性の患者数は全体の0.02%にとどまっています。しかし、近年のSNSの普及、糖質制限ブーム、筋トレブームから男性の摂食障害は増加傾向にあるようです。米国での調査では、女性と男性の摂食障害患者の割合は3:1と、日本よりはるかに多くの患者が存在することがわかります。

摂食障害は女性の病だと社会に認知されている分、周囲にカミングアウトしづらい、医療機関につながりづらいというケースも容易に想像ができます。摂食障害は決して女性だけの問題でなく、男女構わず全ての世代で起こりうる病なのです。

誤解がさらなる苦しさを生まないように

いかがでしたでしょうか。上記以外にも多くの誤解や偏見がある摂食障害ですが、今回は3つのトピックスを解説しました。

摂食障害は、その症状だけでも相当な苦しみを持つ病です。社会や自身の誤解でその苦しみを増幅させることがないよう、正しい情報を知る必要性があります。正しい情報で、社会と当事者が少しでも歩み寄れるようになることを祈っています。

参考元:摂食障害情報ポータルサイト(https://www.edportal.jp/about_05.html

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